FUMI

日記/葉書 など

剥はく

私を温める毛糸は雷光のように強く痛く光り、肌の匂いをこもらせて眠りについた。今日が終わって不幸だけが残っても、肩の体温はその背丈と伴ってあゆむ 海の太陽は赤くて、黄色くて白くていい匂いがした。もし太陽が萎んで両手に包めるようになって、わたしの手の中に落ちてきても、きっと本当に好きだと思う人には渡さないでしょう、私は渡さないでしょう。それどころか濁った池の中に投げて棄てるかもしれない 右手に綿の布でくるんだそれを、シュウと音をたてて死ぬまで見ているのかもしれない それは哀れに池の中に沈んで、息を吐きながらなお光って魚や鴨を火傷させるのかもしれない